【原作ネタ】アベルがパラディンでカインがソシアルだった理由を考える
たまには原作の話でも。
初代「赤緑騎士」であるカインとアベル。暗黒戦争(暗黒竜と光の剣および紋章第一部)では最初期から加入し、優秀な能力と赤と緑をイメージカラーとしたナイトというのは後のFEにも受け継がれていきます。
恐らくは皆さんも、暗黒戦争ではこの二名にお世話になったのではないでしょうか。
そんな暗黒戦争で功績をあげたであろう二人の終戦後は、カインは騎士団に残り後輩の指導を、アベルは軍を退いて女の子(エスト)と同棲。という、形は違えど各々充実した生活を感じさせるエンディングを迎えます。
そして、終戦からおよそ二年後…英雄戦争(紋章第二部)が巻き起こります。
当然、この二名もそれぞれ違う形でですが、参戦します。カインは8章、アベルは15章で登場します。現役というだけあってカインのほうが参戦が速いですね。
が、今回の本題はここからです。
現役であるカインがソシアルナイト(下級職)Lv.9で参戦するのに対し、引退していたアベルはパラディン(上級職)Lv.1で参戦するのです。
このことはFEファンの間でもそこそこネタにされており、紋章の赤緑を語る上で欠かせない要素とも言えます(多分)。
前置きが長くなりましたが、今回のテーマ「なぜ現役のカインがソシアルなのに対し、引退したアベルがパラディンなのか?」という疑問、ゲームバランスの都合上。で解決しても良いのですが、ここはあえて真面目に考察してみたいと思います。
仮説①:単純にアベルのほうが強かった説
一見、互角のライバルのように扱われてる二人。しかし、実はアベルのほうが優秀だったという説です。
紋章一部での初期パラメータでもカインが「H20 力7 技5 速6 幸3 武5 守7 魔0(合計53)」であるのに対しアベルは「H20 力6 技7 速7 幸2 武6 守7 魔0(合計55)」と、ほんの少しだけアベルのほうが合計値が高いのです。(成長率はカインのほうが若干高いけど)
このわずかな差により暗黒戦争ではアベルが活躍。アベルにモテるのに対し、カインにはなんの噂もたたないところから、暗黒戦争での彼らの活躍の差を裏付けてるのではないでしょうか(違う)。
仮説②:カインが後輩の育成に重きを置いていた説
上述のとおり、カインは暗黒戦争後、後輩の指導役に抜擢されています。
しかし、戦争を闘い抜いたとはいえカインはまだまだ中堅(多分)。これまで後輩の育成などしたことなど無かったでしょう。そこでカインは指導の勉強をしていたんじゃないでしょうか。新紋章でのプロローグのように、新生アリティア軍には多くの志願者がいたことでしょう。自分の鍛練はそこそこに育成に力を注いでいたことが二人のレベル差の原因だったのではないでしょうか。
仮説③:アベル功績あげまくってた説
仮説①と少し被りますが、アベルのほうが暗黒戦争にて功績をあげまくってたのではという説。
と、いうのもアベル登場章である15章冒頭ではこんな会話があります。
(前略)
[敵兵士]
わかりました しかし
あの者はどういたしましょう
[エイベル] (敵将)
聖騎士アベルか
もし 我らをうらぎるようなら
かまわん!
人質の娘を 殺せ!!
奴とて 一度は軍を退いた身
今さら 王子に
忠誠をちかうこともあるまいよ
ふふ・・・
奴ら アベルを敵にまわして
どう戦うか・・・
これは 見ものだな・・・
いかにもな悪役の会話であり、エストが捕まってるからアベルは敵にいるんだよ。というプレイヤーへのヒントにもなっている会話ですが、今回注目するのはそこではありません。
聖騎士アベルと呼ばれており、あまつさえ敵に回してどう戦うか見ものとまで言われています。とてもじゃないですが、一兵士に対する評価ではないように思います。
また、猛牛のカインに対し黒豹のアベル。なんとなく黒豹のほうが知性を感じさせます。おそらく二人のコンビプレーはカインが切り込み、アベルがそこを崩す。といった感じだったのではないでしょうか。結果的にアベルのほうがおいしい立場にある気がします。そんな活躍が上の会話を生んだのではないでしょうか。
仮説④:むりやりパラディンにされてた説
この説はシンプルです。実はアベルも前までソシアルだったが、アリティア軍が来るので戦力強化ということで、アカネイア軍からパラディンになるように命令された、という説ですね。
カインの参戦レベルが9なので、アベルがたまたまクラスチェンジ条件の10だったとしても想像に難しくはありません。
アベルの参戦レベルがLv.1なのもクラスチェンジしたてと考えることも出来ます。
仮説⑤:実はそんなに差がないのでは説
最後に提唱するのはこの説。そもそもアベルとカインは参戦時期が違います。
カインが参戦した後、アリティア軍はカダイン→アンリの道→氷竜神殿と長期間の行軍をしています。ゲームでの章数にして6章。
具体的な期間は語られていないため、想像をするしかありませんが、英雄戦争は1~2年の戦争だったようなので、恐らく3~5ヵ月は経過しているのではないでしょうか。もし仮にカインの参戦が遅れていたら二人の能力にそれほど差は開いていないと思われます。そこで、カインが15章で加入していた時のパラメータを考えてみたいと思います。
紋章第二部のカインのパラメータは「H26 力10 技8 速9 幸4 武8 守10 魔0」。
参戦時差は6章ですので、2章に1レベルUPと過程し、3レベル分の補正をかけます。カインの成長率を加味すると、「H2 力1 技2 速2 幸2 武3 守1」くらいは期待してもいいのではないでしょうか。
ここにクラスチェンジ補正「力2 技3 速3 守2 魔6」がカインに加わると、カインの能力は「H28 力13 技13 速14 幸6 武11 守13 魔6(合計104)」となります。
アベルのパラメータは「H28 力13 技14 速15 幸5 武11 守14 魔6(合計106)」ですので、能力を比べるとわずか1の差です。
これは差がないと言ってもよいのでは!?
…と、言うわけで仮説は以上になります。こうやって想像で楽しめるのもFEの魅力ですね。
…え?ロシェがパラディンLv.8?ミディアに至ってはパラディンLv16?
…ゲームバランスの都合ですね。